「夏夜のレクイエム」
昔同人誌で出したパロマンガです。
10数年前のものなのでちと恥ずかしいですが、よろしくしてやって下さいまし~
この話は4P以降から完全(小説版)ネタバレになります!!!ご注意下さい!
■ 「夏夜のレクイエム」 48P+25P完結
10数年前のものなのでちと恥ずかしいですが、よろしくしてやって下さいまし~
この話は4P以降から完全(小説版)ネタバレになります!!!ご注意下さい!
■ 「夏夜のレクイエム」 48P+25P完結
---↓マンガの補足みたいなものです。ネタバレです。文字の色は白なので選択すると読めると思われます。-----
眩しい日差しが照りつける真夏
の午後。
ナルとリンは所長室で仕事して
いた。
事務所ではいつものメンバー達
がそろって事務所を喫茶店代わ
りに寛いで騒いでいる声がして
いる。
綾子の地元の神社で今日の夜、夏祭りが行われ
るという。
その話題で盛り上がっていたのだ。
タカと千秋先輩は用事があってこれないらしい。
ぼーさんと行けないタカの怨めしい叫びを聞き
ながら電話を切る麻衣。
そこへ注意をしようとナルが来るが、みんなさ
っさと話を決めて夜の準備のため散っていった。
これが、事件の始まりだったのである。
綾子に着付けをしてもらった麻衣はウキウキでナルとリンさんに見せに行く。
浴衣を嬉しさに自分があまりにも無謀な行為をしようとしてることに気づかないらしい。
「…たしか、孫にも衣装ってことわざがあったな」
見事に期待を裏切られ、麻衣は自分のおろかさに気づき我に返る。
がっかりした麻衣は皮肉のつもりでもなく素直につぶやいた。
「あ~あ、ジーンだったらこんな時誉めてくれるんだろうな~」
言った麻衣は全然気づかない。
その言葉によってナルの期限を損ねたことを。
昔のナルだったらきっとそんなことで期限をそこねることなどなかったであろう。
さっきのナルの言葉が受け取り他によっては誉め言葉になると思い直した麻衣は少し気分をよくしつつあった。
「ま、ナルにしては上出来な誉め言葉なのかな~♪」
ナルの変化に気づかないままさらにナルの毒舌を麻衣は浴びることとなった。
「それくらいの言葉で浮かれるとは、麻衣の周りにはよほど見る目とセンスを持った正直なやつらしかいなかったらしい。まともに誉められたことがない証拠だ。ま、遠回りされるより直接本当の事を言われていたというのはいいことだ。」
それを見ていた綾子は言う。
「ナルの毒舌は今に始まったことじゃないけど、いくら麻衣でもそこまで本当の事を言わなくたってねぇ。」
一応、フォローのつもりだったらしい。
麻衣があっちからもこっちからも打ちのめされている真っ最中に真砂子が現れた。
誰よりも先にナルに話し掛ける。
なれなれしくナルの腕を取っている。
周りの女性陣の痛い視線などおかまいなしに。
なにやらせっかくの夏祭りなのでナルの浴衣姿が見たかったらしい。
女性陣は事務所に集まって神社に行く予定になっている。
もうだいぶ暗いが、ナルとリンさんがいるから他の男性陣は先に行っているはずだ。
しかし、ナルは真砂子の腕をあっさり振りほどいた。
「僕は行かない」
みんなの期待を見事に裏切り所長室に戻ろうとした。
驚く女性陣。
麻衣はリンさんに聞いて見た。
「私も行くつもりはありません」
「ぼーさん達は、ナル達がいるからって安心して先に神社に行っちゃったんだよ!!女の子だけで心配じゃないの??」
「誰が誰を心配するって?怖ければ行かなければいいだろう。…まぁ、もっともそんな繊細な方々とは思えませんが?」
「あら?イギリスの紳士はレディを敬うものではなくて?」
「この中にレディがいらっしゃるならではの話では?」
「では、あたくしとは一緒に行ってくださいますのね?」
どこまでも強気な真砂子にちょっとまいりつつもナルは話を別な方向に持っていった。
「…麻衣、祭りには盆踊りもあるのだろう?盆踊りの意味を知っているのか?」
はぐらかしたナルをにらみつつ、意味深な事を聞くナルに麻衣はちょっと驚いた。
「お盆だから踊るんでしょ」
と、あまりにもアホな綾子の回答にため息をしつつ所長室に戻ろうとするナル。
「聞いても無駄だったようだな」
「じゃぁなんなのよ!」
「まぁいい」
「全然良くない!!」
「行きたいやつがいけばいいだろう。だいたい僕は最初から行くなんて言ってない!!」
最後は怒鳴り口調になっていたナル。何を怒っているのか麻衣達に疑問を残したままリンさんとともに所長室に入ってしまった。
「確かにナルは行くっていってなかったけどさぁ。しっかしナルは何をあんなにムキになってるのかしら?しょうがない、3人でいくか。」
「本当にしかたありませんわね」
「ずぇんぜんっ わかんないぃぃっ~~~!!!!」
どうしても納得できない麻衣達だった。
所長室に戻ったナル自信も何故イライラしているのか気づいていなかった。
「…思いを隠すというのは辛いこと、隠そうとすればするほどどこかに歪が生じてしまうもの。それでも人は何かを隠し隠していることにも気づかない場合もある。理不尽なものですね。」
どうやらリンはナルの異変の原因に気づいているらしい。
ナルはバインダーの場所を入れ間違えていた。しかも、入れ間違えているのにも気づいていないらしい。
ナルなら絶対にそんな間違いはしない。
リンはそんなナルが少し微笑ましいらしい。そんな気持ちでいるリンもめずらしいのであるが…。
「リン、くだらないことを言っている暇があるなら手を動かせ!」
「…そうですね、ナルのようにくだらないミスで時間をロスするのはもったいないですね。…今上段に入れたバインダーは下の段のものですよ」
「ナルらしくないですね」
リンはナルの間違いを指摘しつつ部屋を出て行った。
残されたナルは動揺する。
「…思いを隠すだと?僕がいったい何を隠しているというんだ…」
ふと、一生懸命言い訳をしようとする麻衣の姿がナルの頭を過ぎった。
それは麻衣にジーンのことを話した時の麻衣だった。
―あ、あのねすごーく特別な意味で好きだったの―
麻衣は一生懸命だった。
―僕が?……それともジーンが?―
その一言に麻衣はとても驚いたらしい。
―だって知らなかったんだもんっ。もうこの世にはいない人だって思わなかった…きっといつかナルがあんなふうに笑ってくれるんだと思ってた…―
麻衣は泣いていた。
―1度だって本当の彼を知ろうとしなかった。…もう遅いのかな?…―
「なんで、今こんなことを思い出すんだ。」
ナルは首を振る。
その時、ナルは声を聞いた気がした。懐かしい忘れることはない感覚。
横の大きな鏡を見つめる。
その懐かしい感覚が危険を知らせるシグナルを発していた。
一方、ナル達に納得がいかない振られ方をした麻衣達はしぶしぶ神社に向かっていた。
周りは人気のない暗いうっそうとした林に囲まれていた。
「ちょっと綾子わざわざこんな道通らなくても」
「うるさいっ!近道なのよ!文句いうなら別の道から行けば良いでしょ!」
「…だって知らないし…」
「だったらだまってなさいっ!」
「それにしましたってわざわざこのような道を通らなくてもよろしいじゃございませんの?神経を疑いますわ。」
「なによぉ?あたしにケンカ売ってん…」
「わかりませんの?」
「霊がそこら中に溢れ返っていますのに」
「なぜかしら。とても悲しみと怒りに満ちていますわ」
「彼女達、お祭りに行くんでしょ?」
ふと、後ろか声をかけられた。
「俺たち近道知ってんだ。一緒に行こうよ。女の子だけじゃ危ないよ。」
二十歳かそこらの男の子が三人ニヤニヤしながらこっちを見ていた。
目つきが普通じゃない。
暗く曇がかった虚ろな瞳。
彼らに生気はなかった。
真砂子がささやいた。
「この方達…霊に取り憑かれてますわ」
物理的力でこられたら絶対にかなわない。
心配をよそに、綾子は彼らを挑発し始めた。
「あんた達見る目はあるんだけどねぇ。見る目だけは。だいたい近道とかいってどこかへ連れ込もうって魂胆でしょ。近道ならアタシがよく知ってるわ。ガキは出る幕じゃないっつーの」
驚く麻衣と真砂子。
「何やってるのよ綾子っ!」
「なんだとぉ、この年増っ。てめぇなんざ仕方なく相手にしてやろうってのにいい気になるなよっ!」
本気で彼らを怒らせてしまったらしい。
「だってむしゃくしゃしてたんだもん」
「ご自分のご都合であたくしまで巻き込まないで下さる?どうするおつもりですの?」
―ちょっと冗談でしょっ?私一応ヒロインなのよ!こ、こういう時はヒーローが…ヒーローって言ったらこんな時にご都合よく現れて悪者を倒せてしまう…でもヒーローって誰になるんだ?ジーンかな?ってジーンはここにはいな~~い!
じゃぁやっぱりナルになるのかな?ナルになる…シャレにしかならんっ!―
ってのんきに言い合ってる場合ではない。
腕を掴み掛かられて身動きがとれなくなり現在の状況が非常に危険だということに麻衣は気づいてしまう。
「ここなら誰もこないぜ、やっちまえ!!」
―ナル、助けてっ!!!―
無謀としか言いようがないが本気で麻衣は助けを求めたのである。
---マンガの補足はここまでです。後は本編をよろしくお願いします~-----
眩しい日差しが照りつける真夏
の午後。
ナルとリンは所長室で仕事して
いた。
事務所ではいつものメンバー達
がそろって事務所を喫茶店代わ
りに寛いで騒いでいる声がして
いる。
綾子の地元の神社で今日の夜、夏祭りが行われ
るという。
その話題で盛り上がっていたのだ。
タカと千秋先輩は用事があってこれないらしい。
ぼーさんと行けないタカの怨めしい叫びを聞き
ながら電話を切る麻衣。
そこへ注意をしようとナルが来るが、みんなさ
っさと話を決めて夜の準備のため散っていった。
これが、事件の始まりだったのである。
綾子に着付けをしてもらった麻衣はウキウキでナルとリンさんに見せに行く。
浴衣を嬉しさに自分があまりにも無謀な行為をしようとしてることに気づかないらしい。
「…たしか、孫にも衣装ってことわざがあったな」
見事に期待を裏切られ、麻衣は自分のおろかさに気づき我に返る。
がっかりした麻衣は皮肉のつもりでもなく素直につぶやいた。
「あ~あ、ジーンだったらこんな時誉めてくれるんだろうな~」
言った麻衣は全然気づかない。
その言葉によってナルの期限を損ねたことを。
昔のナルだったらきっとそんなことで期限をそこねることなどなかったであろう。
さっきのナルの言葉が受け取り他によっては誉め言葉になると思い直した麻衣は少し気分をよくしつつあった。
「ま、ナルにしては上出来な誉め言葉なのかな~♪」
ナルの変化に気づかないままさらにナルの毒舌を麻衣は浴びることとなった。
「それくらいの言葉で浮かれるとは、麻衣の周りにはよほど見る目とセンスを持った正直なやつらしかいなかったらしい。まともに誉められたことがない証拠だ。ま、遠回りされるより直接本当の事を言われていたというのはいいことだ。」
それを見ていた綾子は言う。
「ナルの毒舌は今に始まったことじゃないけど、いくら麻衣でもそこまで本当の事を言わなくたってねぇ。」
一応、フォローのつもりだったらしい。
麻衣があっちからもこっちからも打ちのめされている真っ最中に真砂子が現れた。
誰よりも先にナルに話し掛ける。
なれなれしくナルの腕を取っている。
周りの女性陣の痛い視線などおかまいなしに。
なにやらせっかくの夏祭りなのでナルの浴衣姿が見たかったらしい。
女性陣は事務所に集まって神社に行く予定になっている。
もうだいぶ暗いが、ナルとリンさんがいるから他の男性陣は先に行っているはずだ。
しかし、ナルは真砂子の腕をあっさり振りほどいた。
「僕は行かない」
みんなの期待を見事に裏切り所長室に戻ろうとした。
驚く女性陣。
麻衣はリンさんに聞いて見た。
「私も行くつもりはありません」
「ぼーさん達は、ナル達がいるからって安心して先に神社に行っちゃったんだよ!!女の子だけで心配じゃないの??」
「誰が誰を心配するって?怖ければ行かなければいいだろう。…まぁ、もっともそんな繊細な方々とは思えませんが?」
「あら?イギリスの紳士はレディを敬うものではなくて?」
「この中にレディがいらっしゃるならではの話では?」
「では、あたくしとは一緒に行ってくださいますのね?」
どこまでも強気な真砂子にちょっとまいりつつもナルは話を別な方向に持っていった。
「…麻衣、祭りには盆踊りもあるのだろう?盆踊りの意味を知っているのか?」
はぐらかしたナルをにらみつつ、意味深な事を聞くナルに麻衣はちょっと驚いた。
「お盆だから踊るんでしょ」
と、あまりにもアホな綾子の回答にため息をしつつ所長室に戻ろうとするナル。
「聞いても無駄だったようだな」
「じゃぁなんなのよ!」
「まぁいい」
「全然良くない!!」
「行きたいやつがいけばいいだろう。だいたい僕は最初から行くなんて言ってない!!」
最後は怒鳴り口調になっていたナル。何を怒っているのか麻衣達に疑問を残したままリンさんとともに所長室に入ってしまった。
「確かにナルは行くっていってなかったけどさぁ。しっかしナルは何をあんなにムキになってるのかしら?しょうがない、3人でいくか。」
「本当にしかたありませんわね」
「ずぇんぜんっ わかんないぃぃっ~~~!!!!」
どうしても納得できない麻衣達だった。
所長室に戻ったナル自信も何故イライラしているのか気づいていなかった。
「…思いを隠すというのは辛いこと、隠そうとすればするほどどこかに歪が生じてしまうもの。それでも人は何かを隠し隠していることにも気づかない場合もある。理不尽なものですね。」
どうやらリンはナルの異変の原因に気づいているらしい。
ナルはバインダーの場所を入れ間違えていた。しかも、入れ間違えているのにも気づいていないらしい。
ナルなら絶対にそんな間違いはしない。
リンはそんなナルが少し微笑ましいらしい。そんな気持ちでいるリンもめずらしいのであるが…。
「リン、くだらないことを言っている暇があるなら手を動かせ!」
「…そうですね、ナルのようにくだらないミスで時間をロスするのはもったいないですね。…今上段に入れたバインダーは下の段のものですよ」
「ナルらしくないですね」
リンはナルの間違いを指摘しつつ部屋を出て行った。
残されたナルは動揺する。
「…思いを隠すだと?僕がいったい何を隠しているというんだ…」
ふと、一生懸命言い訳をしようとする麻衣の姿がナルの頭を過ぎった。
それは麻衣にジーンのことを話した時の麻衣だった。
―あ、あのねすごーく特別な意味で好きだったの―
麻衣は一生懸命だった。
―僕が?……それともジーンが?―
その一言に麻衣はとても驚いたらしい。
―だって知らなかったんだもんっ。もうこの世にはいない人だって思わなかった…きっといつかナルがあんなふうに笑ってくれるんだと思ってた…―
麻衣は泣いていた。
―1度だって本当の彼を知ろうとしなかった。…もう遅いのかな?…―
「なんで、今こんなことを思い出すんだ。」
ナルは首を振る。
その時、ナルは声を聞いた気がした。懐かしい忘れることはない感覚。
横の大きな鏡を見つめる。
その懐かしい感覚が危険を知らせるシグナルを発していた。
一方、ナル達に納得がいかない振られ方をした麻衣達はしぶしぶ神社に向かっていた。
周りは人気のない暗いうっそうとした林に囲まれていた。
「ちょっと綾子わざわざこんな道通らなくても」
「うるさいっ!近道なのよ!文句いうなら別の道から行けば良いでしょ!」
「…だって知らないし…」
「だったらだまってなさいっ!」
「それにしましたってわざわざこのような道を通らなくてもよろしいじゃございませんの?神経を疑いますわ。」
「なによぉ?あたしにケンカ売ってん…」
「わかりませんの?」
「霊がそこら中に溢れ返っていますのに」
「なぜかしら。とても悲しみと怒りに満ちていますわ」
「彼女達、お祭りに行くんでしょ?」
ふと、後ろか声をかけられた。
「俺たち近道知ってんだ。一緒に行こうよ。女の子だけじゃ危ないよ。」
二十歳かそこらの男の子が三人ニヤニヤしながらこっちを見ていた。
目つきが普通じゃない。
暗く曇がかった虚ろな瞳。
彼らに生気はなかった。
真砂子がささやいた。
「この方達…霊に取り憑かれてますわ」
物理的力でこられたら絶対にかなわない。
心配をよそに、綾子は彼らを挑発し始めた。
「あんた達見る目はあるんだけどねぇ。見る目だけは。だいたい近道とかいってどこかへ連れ込もうって魂胆でしょ。近道ならアタシがよく知ってるわ。ガキは出る幕じゃないっつーの」
驚く麻衣と真砂子。
「何やってるのよ綾子っ!」
「なんだとぉ、この年増っ。てめぇなんざ仕方なく相手にしてやろうってのにいい気になるなよっ!」
本気で彼らを怒らせてしまったらしい。
「だってむしゃくしゃしてたんだもん」
「ご自分のご都合であたくしまで巻き込まないで下さる?どうするおつもりですの?」
―ちょっと冗談でしょっ?私一応ヒロインなのよ!こ、こういう時はヒーローが…ヒーローって言ったらこんな時にご都合よく現れて悪者を倒せてしまう…でもヒーローって誰になるんだ?ジーンかな?ってジーンはここにはいな~~い!
じゃぁやっぱりナルになるのかな?ナルになる…シャレにしかならんっ!―
ってのんきに言い合ってる場合ではない。
腕を掴み掛かられて身動きがとれなくなり現在の状況が非常に危険だということに麻衣は気づいてしまう。
「ここなら誰もこないぜ、やっちまえ!!」
―ナル、助けてっ!!!―
無謀としか言いようがないが本気で麻衣は助けを求めたのである。
---マンガの補足はここまでです。後は本編をよろしくお願いします~-----
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